子供番組に見る「沖縄返還」

自分の妻子を沖縄に招待しなかったノリスケ（まだ独身だったのかな？）

ノリスケ「あたりめ～だろ！アイツら呼んだらずっとイクラのお守りで松山なんか行けやしね～よ」

タイコ「ちょっと聞きたいんだけど、あなたのスマホの位置情報、辻というところのスターティアラって場所で止まってたんだけど、そこは何なの？」
イクラ「パープー」

ノリスケ「ま、ステーキ屋行ったとかなんとか言ってごまかしたけどさ」
マスオ「ちょっとノリスケく～ん、そのうち頭かち割られないかなぁ～？」

ANA便のプレミアムシートに座るイクラ




ノリスケ「どう？松山！賑やかっしょ～！」
マスオ「っていうか、歩道の両側キャッチばっかじゃないか～～！」

「どうっすか？ウチ、６０分５千円で飲み放題にしますよ？」
「うちは必ず１対１で女の子つけますが？」

ノリスケ「ここのキャッチはですね、ある程度店から権限持たされていて、上手く利用するとお得に遊べるんですよ～」
マスオ「そういう知識だけ凄いね、ノリスケくん」

マスオ「なんだよ～、松山のホステスってアフターには来るけど焼き肉食ったらすぐ帰っちゃうのな」
ノリスケ「教育が意外にしっかりしてますからね。って、おいジジィ！そんな寝巻き姿でうろちょろしてんじゃねーよ・・・」

ノリスケ「ま、センベロで飲み直してきますわ～」

と、いう前置きはどうでもいいが、あれは沖縄返還の１年前、つまり１９７１年。テレビや映画の世界では沖縄に関する様々なプロパガンダ的な作品が放送、あるいは上映された。
子供向け番組で特筆すべき番組は、当ブログでもお馴染みのアタックNo.１である。
その第７２話


まだ返還前の沖縄・摩文仁高校の面々がやって来る話である。彼女はエースの伊佐原。
そして番組中、

当時の「沖縄の現在」を撮影した実写フイルムが流れたのだ。戦後無人になった村の廃墟、アメリカ軍に占領されてフェンスで囲まれた基地の風景など・・・

それを律儀に制服を着てソファーに窮屈そうに座って見ているこずえたち。

伊佐原と、燃えたぎるような赤い背景とＢー５２爆撃機。実は彼女の姉はアメリカ軍基地で働いていたが、とある疑いをかけられた上にアメリカ兵に凌辱され、自殺未遂をしてしまったという悲しい出来事を抱えている。って、そういうの子供番組でやっていいんだろうか？


そんな彼女は沖縄空手からインスパイアされた三角アタックというスパイクを駆使し、まず憎いアメリカのチームに圧勝する。しかし、富士見高校との対戦では、三角アタックは恐ろしく体力を消耗することから持久戦に向かないことをこずえに見抜かれ（このあたりの設定が意味深だよな）摩文仁高校チームはボロ負けを喫す。

伊佐原は「強くなって帰ってくる」と言い残し沖縄へ帰っていった

番組ラスト。夕陽に向かって飛ぶＢー５２。

一方そんな暗い話ばかりでもない。

言わずと知れた「ゴジラ対メカゴジラ」のゲスト怪獣キングシーサーである。
物語は海洋博の工事現場の洞窟（あのへんにそんなのあったっけ？）で見つけた壁画とシーサーの置物から始まる。
実際のロケは玉泉洞（今のおきなわワールド）で行われた。
ちなみにキングシーサーが現れてまた帰っていくのは万座毛である。当時からある有名な観光スポットを巧みに宣伝しておったな。

その後、日本は空前の切手収集ブームが置き、海洋博記念の切手シートを買い求めるマニアで、日本中の郵便局には発売日に長蛇の列ができたという。というか私は父親と何時間も並んだ(笑)

インターネットのない時代、こうして我々は情報を発信する側の策略にまんまとハマり、その発信側からの一方的な知識を何の疑いもなく植え込まれていったのである。

つづく