特撮ヒーローの転職「宮内洋列伝」(後編)
アクセスが急に落ち着いて、はてなに集まる人たちってのは宮内洋様に興味ないのか? 楽して金儲けすることばかり考えている人たちが多いのか?
ま、そんなチンケなことなんてどうでもいいし、こちとら好きで書いてるだけなんで。
と、いうことで、宮内洋である。
その宮内氏の真骨頂、ええとこ取り、全ての要素を取り入れたカルトヒーローが「快傑ズバット」であろう。
ズバットの主人公は私立探偵の早川健。
カッコいい!
メチャメチャカッコいい!
物語のはじまりは、
早川の親友で科学者である飛鳥五郎が何者かに殺害されたところから始まる
親友の仇を打つために犯人探しの旅に出ることになった早川健は、飛鳥が残した設計図からズバットスーツと、ズバットが乗る車「ズバッカー」を作り上げる。
劇中、早川はその存在を知らないが、親友を殺害したのは日本中の暴力団、ギャング、麻薬密売組織、人身売買組織など、存在する全ての悪の組織を支配する「ダッカー」という、おそらく特撮番組史上最悪、最強の悪の組織であった。
▲首領L。ダッカーの幹部で、わかりやすく例えるならNo.2で現場監督である。
▲総統D。ダッカーの支配者。その正体は、真面目に番組を見ていた人には驚愕的であった。
▲この格好で旅をする早川健。夏は大変だ。実はこの白いギターはTVジョッキーでもらったものではない(笑)誰も知らんな。
このギターの中にズバットスーツを仕込んでおる。
マカロニウエスタンのジャンゴが、引きずっている棺桶の中にガトリンク砲を仕込んでいるのと同じだ。ズバットはマカロニウエスタンのオマージュなのである。
本編では、毎回毎回ダッカー傘下の悪の組織が登場するのだが、早川健、ズバットと対峙する用心棒というのが、
どいつもこいつもイカれている(笑)
しかも例外なく生身の人間である。
▲これはコックの伊魔平という、ダッカーの用心棒である。
彼ら用心棒たちは居合、サイコロマジック、皿投げなど、一見どうでもいい、新春かくし芸大会のような得意技を見せつけて、早川に対決を挑む。
それはそれでマチャアキもびっくりの超絶技の数々であるのたが、
そこで決まって早川健は、
チッチッチッと二本指を左右に振り、「どうやらお前は日本で2番目だ。」と、言い放ち、同じ「種目」でもっとすごいことをやってのける。
今から20年前だろうか。日本テレビ系の深夜番組「新橋ミュージックホール」に宮内氏が出演された時、このズバットの名シーンの数々にビートたけし、トータス松本、ユースケ・サンタマリアが大爆笑していたことを思い出す。
ズバットは残念ながら視聴率か芳しくなく、半ば打ち切りのような形で最終回を迎えた。最終回なんて何から何まで「いきなり」の連続であったのだ。
しかし、ファンにとっては宮内氏の代表作こそがズバットであり、宮内氏はズバットのLDが発売になった時、「死んでもサインします!」と全ての商品のジャケットにサインを書いたのだ。
そして宮内伝説の極致。特警ウインスペクター。宮内氏はウインスペクターの本部長正木俊介警視監を演じたのであるが、
ビッグワンを知っている世代からすれば、その興味関心は「正木がいつ変身するか?」の一点に尽きた。
残念ながら正木俊介の変身はなかったが、
なんと!変身しない、主人公でもない、単なる警視庁の本部長のソフビが発売されたのだ!
これは驚いた!
宮内氏が世界制覇を果たした瞬間である。
やっぱアンタ日本で一番だよ・・・