カツオの独り言~那覇の酒場から酔狂日記~

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平成が終わった~ピエール瀧事件に思うこと~

私が学生時代、「静岡に人生という何か面白いことをやっているバンドがいる」という噂が既に日本中に響き渡っていた。決して大袈裟な話ではなくて、「みんな白塗りメイクをしている」「ドラえもんバカ殿様の格好をして踊る奴がいる」なんて話がインターネットもない時代に、そういった類の音楽の情報が雑誌の「宝島」くらいしかない時代に、まだ高校生か高校を卒業したばかりくらいの彼らが、いろんな意味でシーンを騒がせていたことに私は憧れや羨望の眼差しで見ていた。

その、「ドラえもんバカ殿様の格好をして踊る奴」こと、「畳」こと「ピエール畳」ことピエール瀧があんなことになってしまった。

何か今度映画をやるらしいN渕とか、平成最後のミュージックステーションでトリを努めたM原らのように、世間にニーズがあれば復帰は可能だろう。
日本の音楽・芸能界は特に才能のある者に対しては寛容な世界である。
でなきゃ、ポール・マッカートニーなどは入国禁止、成田に着いた途端強制送還である。
まずビザが下りないか。

今までのようにテレビだドラマだ、なんてわけにはいかないだろうがな。

あれはもう何十年前の出来事になるんだろう。
何十年ってことはないか。1995年くらいだ。
電気グルーヴも海外の音楽シーンに多大な影響を与えているグループであるが、それすらも凌駕する、とにかく世界の音楽シーンに自分たちのスタイルを「ワールドスタンダード」として刻み、彼らに影響を受けたバンドの派生が後を絶たなかったというものすごいバンドが存在した。いや、現在も大幅なメンバーチェンジを経て活動中ではあるが。

S.O.B
そしてバンドのフロントマン、トッツァンこと鈴木義智さんである。
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▲在りし日のトッツァン

もちろん面識などはなかった。
1~2度ライブ会場の前で、なんか1人で暇そうにしていたところを声をかけさせていただいて立ち話に付き合ってもらったことがあるくらいだ。
素(しらふ)のトッツァンは、あのライブで見せる狂気とは裏腹に、物静かで真面目そうで、人見知りの気があって、ボソボソしゃべる方だった。
以前記念撮影に応じていただけたことがあって、
2回目に会った時には「ああ・・・・なんかどっかで見たことあるなぁって思っていた」と、初めて会った見知らぬ奴のことを覚えていてくれて嬉しかった。
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▲その初めて会った時にお願いした奇跡の記念撮影。こんな写真誰も持ってないだろう。

何故いきなりトッツァンの話か?

彼も実はピエール瀧と同じことをやらかしてしまったのである。

そしてピエール瀧とは異なり、トッツァンは保釈中に電車に飛び込み自ら命を絶った。

何故その道を選択しなければならなかったのか?
推して知るべし。今更いいじゃん。
Wikipediaに色々書いてあるけど、それは書いた奴の推測でしょ?

でも、私の誕生日に死ぬことないよな・・・・・

しゃべった時の第一印象通りの、本来生真面目な人だったからこそそういう選択をしてしまったことをわかる気もした。と、いって、自死を肯定するつもりは全くない。

平成が終わることに関して、自分の憧れた2人のミュージシャンが、道を外して今まで積み重ねたものが一旦瓦解し、その瓦解したあとの人生があまりにも対称的であることに、なんかちょっと思うことがあっての書き込みだった。

最後にもう1枚トッツァンの勇姿を載せておこう。
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ちなみに今回の写真は全て私が撮影したオリジナルである。しかも30年くらい前の紙の写真をスマホで接写しただけである。(笑)